【飲食業界ニュース2022年6月版】「ビール4社 10月1日から値上げ発表」、「原価率の高い飲食店の傾向」、「離職率の高い飲食店、低い飲食店」
こちらは2022年6月弊社クライアント様へお届けした
【ティーアップ通信】の一部抜粋したものです。
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6月に入り天気の悪い日も多くなってきました。
3日金曜日は折角の金曜日なのに予約のキャンセルが多かったという店舗様の声も上がっています。
日中に降ったゲリラ豪雨の影響があったのかもしれませんね。
ビール4社 10月1日から値上げ発表
【ビールメーカー大手4社は10月1日より小売価格の値上げを発表しました。】
最大で約10%の値上げが想定されています。
キリンビールの発表では出荷価格で6%~13%の値上げを検討しているとのことなので10月以降も値上げを
行う飲食店が増えてくると思われますので他店の状況には注目するように致しましょう。
原価率の高い飲食店の傾向
円安やウクライナ情勢を踏まえて原価が高騰しておりますが、皆様に今更ではありますが原価率に関して少し書かせて頂きます。
最近、多くの方から適正な原価率はどれくらいなのですか?と聞かれます。
答えから言いますと適正値と言うのは無いのですが一般的には30%くらいが妥当と言われています。
しかし業態によって大きく変動しています。
弊社のお客様でも焼肉業態の原価率は高い傾向にあります。
やはり肉を焼くのはお客様という事もあり差別化をするには肉そのものの質や味で勝負する必要がありますので
どうしても原価率が高くなってしまうのは仕方ありません。
また、最近の肉の原価高騰と併せて売上に占める酒の販売量が減っているという事も理由に挙げられます。
と言いますのは、居酒屋業態などで売上に酒が占める割合が高い店舗はやはり総じて原価率は低い傾向にあります。
反対に定食業態やランチを売り上げの主軸にしているカフェなどは原価率が高くなってしまいます。
当たり前の事ですが原価率を調整するのはフードとドリンクのバランスを考えて検証していく事が大切な要素です。
しかし高原価率の店舗様を分析させて頂くと大きく分けて3つの要素が傾向として表れてきます。
①値決めの際の試算ミス
②1つの料理(メニュー)の量が定まっていない
③発注管理、在庫管理がアバウトでロスが多い
高原価率の原因は理論的には3つの理由しかありません。
まずは1つ目
値決めをした際に歩留りや出数の計算を誤り当初の原価と計算が合わなくなってしまった場合が挙げられます。
②は見落としがちですが、高い原価率の店舗様はこのケースが多いです。
・サラダ
・ライス
・単品料理の個数が複数になる料理(から揚げ、フライ物など)
これらの商品は個数や量を一定にするのが難しく大きさなどで個数がバラバラになります。
また、グラムで測って提供すれば良いのですが時間が掛かりますので中々実行は難しいかもしれません。
他にもライスなどの盛りを多くしてサービスする場合もありますが、反面食べ残しも多くなったりします。
また盛り付けをするバイトやスタッフによって量がばらついてしまう事もあります。
この様に原価率の検証をする上で、量のバラつきと言うのが一番検証がしにくいために見落としがちです。
極端な事を言えば、から揚げが通常5個で提供している場合、1つサービスして6つにすれば原価率は20%上昇する計算になります。
全てを杓子定規で行う必要はありませんが1皿の料理が適正な量かどうかを検証することも必要です。
量が多すぎれば追加オーダーの出数は減ってしまいます。
少なすぎても満足度は下がってしまうでしょう。
だからこそ数字つまり率で分析をして適正な量を一度きちんと決めておく必要があると思います。
③のロスですがこれも中々検証がしにくい部分です。
通常、魚や肉を使った料理の原価に関しては購入価格を提供グラム数で割って1皿当りの原価として計算すると思いますが
もちろん肉や魚はすべて使う訳ではありませんから歩留りと言われる本当に使える部分のグラムを購入単価で割った本来の原価率の設定が必要です。
これ以外に多いのは発注サイクルが長い店舗様に多く見られる葉野菜や鮮魚などの細かいロスです。
色が悪くなってしまったので表面を磨くための廃棄分などは店舗のトータル原価を上昇させている一つの要因です。
これらの事は飲食店従事者の皆様にとっては当たり前の事になっているとは思いますが、高収益店舗様の場合このような原価の見直し、棚卸などを定期的に行う事で仕入れ価格の高騰に対応していますので是非、この際原価の見直しなどを行ってみてください。
離職率の高い飲食店、低い飲食店
最近はアルバイト、社員の採用が非常に難しくなっています。
採用広告を出しても電話さえ鳴らないという声を沢山頂きます。
こういった状況の中で新規の採用が難しいならば
社員やアルバイトを定着させるために職場内の雰囲気を変えようという事で弊社がサポートして店長様向けに研修を行っている企業様が数社御座います。
色々なサポートがあるのですが、最近では
「外的コントロール」を無くそうという事を目標に改革している企業様が多く存在します。
外的コントロールとは・・・人を外部からの刺激で動かそうというマネジメント方法の事です。
つまり叱責や恫喝、辱め、褒美、報酬など外部からの刺激でコントロールするというマネジメント方法です。
私が学生の頃の部活やサラリーマン時代の上司は完全に外的コントロールを使いまくる人達ばかりでしたが
最近ではこのような方法は排除されるようになってきました。
もちろん、昔からそんな指導方法した事無いという方も沢山いらっしゃると思いますが、外食産業では、この刺激、
つまり言葉や態度、報酬などの刺激で人を動かすという風習が未だ多く残っています。
先日、あのグーグルが、ある発表をしました。
離職率が低く、生産性が高くて収益性の高いチームは心理的安全性が高いチームだったと。
これは驚くべき発表です。
グーグルですからIQが高いとか、スキルや技術が優れているという結果の発表かと思いましたが結果は違いました。
心理的安全性が高いチームとは?
つまり叱責されたり、馬鹿にされたり、笑われたり、褒美で釣られたりすることのないチーム、組織という事です。
未だ日本では叱責したり、ガミガミ言ったり、無視をしたり、スタッフとコミュニケーションを取らずに店を動かしている店主の方が多いというのが印象です。
この手法が無くならない理由は2つあって
①単に他の方法を知らないから
②怒鳴ったり、叱責する方法の方が楽だし結果が早く出るから
です。
でもここに大きな勘違いがあります。
「人は変わらない」という事です。
もう少し詳しく言いますと
「人は変われるけど、自分の思うように相手を変える事は出来ない」のです。
え?そんな事ないよ。怒ったり叱れば言う事聞くよ?と思った方もいるでしょう。
でもそれは、恐怖や驚きで一瞬だけ行動を変えただけで、直ぐに慣れてしまって元に戻ります。
ではどのようなマネジメント方法が良いのでしょうか?
外的の反対、内的コントロールつまり自分自身が望んで行動する方向に変えるという事です。
一部の方からは甘いとか、まどろっこしいと言われそうですが飲食店が利益を出して長く繁栄するためには、これしかありません。
私は偉そうな事を言うつもりはありません。
私も自社のマネジメント方法を変えるために8年間、
これらの事を学んでいますが完璧に出来ている訳ではありません。
100%叱責が無くなったとは言えませんので、たまに叱責もしてしまいます。
でもこの新しいマネジメント方法を最近は飲食店オーナーが多く学んでいます。
そして、この方法を導入して人を集めて出店攻勢を掛けている飲食企業様は現に沢山存在します。
全体の就労人口が減ってしまっているという事も大きな要因ですが飲食業界から人が少なくなってしまう原因の一つとして
外的コントロールのマネジメント方法が多く残っている事かもしれませんね。
店の規模の大小はあれど、私達は経営者です。
経営が上手く行く方法を取り入れて最高の業績を出したいものです。
この事をさらに詳しく書くと長文になってしまいますので、次回お話させて頂きます。
興味のある方は御連絡ください。
【ビールメーカー大手4社は10月1日より小売価格の値上げを発表しました。】
最大で約10%の値上げが想定されています。
キリンビールの発表では出荷価格で6%~13%の値上げを検討しているとのことなので10月以降も値上げを
行う飲食店が増えてくると思われますので他店の状況には注目するように致しましょう。
円安やウクライナ情勢を踏まえて原価が高騰しておりますが、皆様に今更ではありますが原価率に関して少し書かせて頂きます。
最近、多くの方から適正な原価率はどれくらいなのですか?と聞かれます。
答えから言いますと適正値と言うのは無いのですが一般的には30%くらいが妥当と言われています。
しかし業態によって大きく変動しています。
弊社のお客様でも焼肉業態の原価率は高い傾向にあります。
やはり肉を焼くのはお客様という事もあり差別化をするには肉そのものの質や味で勝負する必要がありますので
どうしても原価率が高くなってしまうのは仕方ありません。
また、最近の肉の原価高騰と併せて売上に占める酒の販売量が減っているという事も理由に挙げられます。
と言いますのは、居酒屋業態などで売上に酒が占める割合が高い店舗はやはり総じて原価率は低い傾向にあります。
反対に定食業態やランチを売り上げの主軸にしているカフェなどは原価率が高くなってしまいます。
当たり前の事ですが原価率を調整するのはフードとドリンクのバランスを考えて検証していく事が大切な要素です。
しかし高原価率の店舗様を分析させて頂くと大きく分けて3つの要素が傾向として表れてきます。
①値決めの際の試算ミス
②1つの料理(メニュー)の量が定まっていない
③発注管理、在庫管理がアバウトでロスが多い
高原価率の原因は理論的には3つの理由しかありません。
まずは1つ目
値決めをした際に歩留りや出数の計算を誤り当初の原価と計算が合わなくなってしまった場合が挙げられます。
②は見落としがちですが、高い原価率の店舗様はこのケースが多いです。
・サラダ
・ライス
・単品料理の個数が複数になる料理(から揚げ、フライ物など)
これらの商品は個数や量を一定にするのが難しく大きさなどで個数がバラバラになります。
また、グラムで測って提供すれば良いのですが時間が掛かりますので中々実行は難しいかもしれません。
他にもライスなどの盛りを多くしてサービスする場合もありますが、反面食べ残しも多くなったりします。
また盛り付けをするバイトやスタッフによって量がばらついてしまう事もあります。
この様に原価率の検証をする上で、量のバラつきと言うのが一番検証がしにくいために見落としがちです。
極端な事を言えば、から揚げが通常5個で提供している場合、1つサービスして6つにすれば原価率は20%上昇する計算になります。
全てを杓子定規で行う必要はありませんが1皿の料理が適正な量かどうかを検証することも必要です。
量が多すぎれば追加オーダーの出数は減ってしまいます。
少なすぎても満足度は下がってしまうでしょう。
だからこそ数字つまり率で分析をして適正な量を一度きちんと決めておく必要があると思います。
③のロスですがこれも中々検証がしにくい部分です。
通常、魚や肉を使った料理の原価に関しては購入価格を提供グラム数で割って1皿当りの原価として計算すると思いますが
もちろん肉や魚はすべて使う訳ではありませんから歩留りと言われる本当に使える部分のグラムを購入単価で割った本来の原価率の設定が必要です。
これ以外に多いのは発注サイクルが長い店舗様に多く見られる葉野菜や鮮魚などの細かいロスです。
色が悪くなってしまったので表面を磨くための廃棄分などは店舗のトータル原価を上昇させている一つの要因です。
これらの事は飲食店従事者の皆様にとっては当たり前の事になっているとは思いますが、高収益店舗様の場合このような原価の見直し、棚卸などを定期的に行う事で仕入れ価格の高騰に対応していますので是非、この際原価の見直しなどを行ってみてください。
離職率の高い飲食店、低い飲食店
最近はアルバイト、社員の採用が非常に難しくなっています。
採用広告を出しても電話さえ鳴らないという声を沢山頂きます。
こういった状況の中で新規の採用が難しいならば
社員やアルバイトを定着させるために職場内の雰囲気を変えようという事で弊社がサポートして店長様向けに研修を行っている企業様が数社御座います。
色々なサポートがあるのですが、最近では
「外的コントロール」を無くそうという事を目標に改革している企業様が多く存在します。
外的コントロールとは・・・人を外部からの刺激で動かそうというマネジメント方法の事です。
つまり叱責や恫喝、辱め、褒美、報酬など外部からの刺激でコントロールするというマネジメント方法です。
私が学生の頃の部活やサラリーマン時代の上司は完全に外的コントロールを使いまくる人達ばかりでしたが
最近ではこのような方法は排除されるようになってきました。
もちろん、昔からそんな指導方法した事無いという方も沢山いらっしゃると思いますが、外食産業では、この刺激、
つまり言葉や態度、報酬などの刺激で人を動かすという風習が未だ多く残っています。
先日、あのグーグルが、ある発表をしました。
離職率が低く、生産性が高くて収益性の高いチームは心理的安全性が高いチームだったと。
これは驚くべき発表です。
グーグルですからIQが高いとか、スキルや技術が優れているという結果の発表かと思いましたが結果は違いました。
心理的安全性が高いチームとは?
つまり叱責されたり、馬鹿にされたり、笑われたり、褒美で釣られたりすることのないチーム、組織という事です。
未だ日本では叱責したり、ガミガミ言ったり、無視をしたり、スタッフとコミュニケーションを取らずに店を動かしている店主の方が多いというのが印象です。
この手法が無くならない理由は2つあって
①単に他の方法を知らないから
②怒鳴ったり、叱責する方法の方が楽だし結果が早く出るから
です。
でもここに大きな勘違いがあります。
「人は変わらない」という事です。
もう少し詳しく言いますと
「人は変われるけど、自分の思うように相手を変える事は出来ない」のです。
え?そんな事ないよ。怒ったり叱れば言う事聞くよ?と思った方もいるでしょう。
でもそれは、恐怖や驚きで一瞬だけ行動を変えただけで、直ぐに慣れてしまって元に戻ります。
ではどのようなマネジメント方法が良いのでしょうか?
外的の反対、内的コントロールつまり自分自身が望んで行動する方向に変えるという事です。
一部の方からは甘いとか、まどろっこしいと言われそうですが飲食店が利益を出して長く繁栄するためには、これしかありません。
私は偉そうな事を言うつもりはありません。
私も自社のマネジメント方法を変えるために8年間、
これらの事を学んでいますが完璧に出来ている訳ではありません。
100%叱責が無くなったとは言えませんので、たまに叱責もしてしまいます。
でもこの新しいマネジメント方法を最近は飲食店オーナーが多く学んでいます。
そして、この方法を導入して人を集めて出店攻勢を掛けている飲食企業様は現に沢山存在します。
全体の就労人口が減ってしまっているという事も大きな要因ですが飲食業界から人が少なくなってしまう原因の一つとして
外的コントロールのマネジメント方法が多く残っている事かもしれませんね。
店の規模の大小はあれど、私達は経営者です。
経営が上手く行く方法を取り入れて最高の業績を出したいものです。
この事をさらに詳しく書くと長文になってしまいますので、次回お話させて頂きます。
興味のある方は御連絡ください。
最近はアルバイト、社員の採用が非常に難しくなっています。
採用広告を出しても電話さえ鳴らないという声を沢山頂きます。
こういった状況の中で新規の採用が難しいならば
社員やアルバイトを定着させるために職場内の雰囲気を変えようという事で弊社がサポートして店長様向けに研修を行っている企業様が数社御座います。
色々なサポートがあるのですが、最近では
「外的コントロール」を無くそうという事を目標に改革している企業様が多く存在します。
外的コントロールとは・・・人を外部からの刺激で動かそうというマネジメント方法の事です。
つまり叱責や恫喝、辱め、褒美、報酬など外部からの刺激でコントロールするというマネジメント方法です。
私が学生の頃の部活やサラリーマン時代の上司は完全に外的コントロールを使いまくる人達ばかりでしたが
最近ではこのような方法は排除されるようになってきました。
もちろん、昔からそんな指導方法した事無いという方も沢山いらっしゃると思いますが、外食産業では、この刺激、
つまり言葉や態度、報酬などの刺激で人を動かすという風習が未だ多く残っています。
先日、あのグーグルが、ある発表をしました。
離職率が低く、生産性が高くて収益性の高いチームは心理的安全性が高いチームだったと。
これは驚くべき発表です。
グーグルですからIQが高いとか、スキルや技術が優れているという結果の発表かと思いましたが結果は違いました。
心理的安全性が高いチームとは?
つまり叱責されたり、馬鹿にされたり、笑われたり、褒美で釣られたりすることのないチーム、組織という事です。
未だ日本では叱責したり、ガミガミ言ったり、無視をしたり、スタッフとコミュニケーションを取らずに店を動かしている店主の方が多いというのが印象です。
この手法が無くならない理由は2つあって
①単に他の方法を知らないから
②怒鳴ったり、叱責する方法の方が楽だし結果が早く出るから
です。
でもここに大きな勘違いがあります。
「人は変わらない」という事です。
もう少し詳しく言いますと
「人は変われるけど、自分の思うように相手を変える事は出来ない」のです。
え?そんな事ないよ。怒ったり叱れば言う事聞くよ?と思った方もいるでしょう。
でもそれは、恐怖や驚きで一瞬だけ行動を変えただけで、直ぐに慣れてしまって元に戻ります。
ではどのようなマネジメント方法が良いのでしょうか?
外的の反対、内的コントロールつまり自分自身が望んで行動する方向に変えるという事です。
一部の方からは甘いとか、まどろっこしいと言われそうですが飲食店が利益を出して長く繁栄するためには、これしかありません。
私は偉そうな事を言うつもりはありません。
私も自社のマネジメント方法を変えるために8年間、
これらの事を学んでいますが完璧に出来ている訳ではありません。
100%叱責が無くなったとは言えませんので、たまに叱責もしてしまいます。
でもこの新しいマネジメント方法を最近は飲食店オーナーが多く学んでいます。
そして、この方法を導入して人を集めて出店攻勢を掛けている飲食企業様は現に沢山存在します。
全体の就労人口が減ってしまっているという事も大きな要因ですが飲食業界から人が少なくなってしまう原因の一つとして
外的コントロールのマネジメント方法が多く残っている事かもしれませんね。
店の規模の大小はあれど、私達は経営者です。
経営が上手く行く方法を取り入れて最高の業績を出したいものです。
この事をさらに詳しく書くと長文になってしまいますので、次回お話させて頂きます。
興味のある方は御連絡ください。