【飲食業界ニュース2023年2月版】「インバウンド」「2022年外食産業の売上推移」「2022年の倒産件数」「マックの値上げ」

公開日: 2023年5月17日

こちらは2023年2月弊社クライアント様へお届けした

【ティーアップ通信】の一部抜粋したものです。

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2022年の外食産業の売上推移

コロナ禍3年目となった 2022 年の外食産業は、
3 月にまん延防止等重点措置による
営業制限が解除され、
価格改定による客単価上昇もあり、
全体売上は前年比 113.3%となりました。

しかし、営業制限解除後も、
夜間の
外食需要と企業等の大口宴会需要はなかなか戻ら
ない状況が続き、
19 年比では売上94.2%となりました。

 

飲食店の倒産件数過去最少

コロナ緊急融資や時短協力金などの影響で
過去20年間で
飲食業の倒産件数は、
過去20年間で最少となり2021年をさらに更新しました。

しかし、倒産は大幅に減少しましたが、
2022年の
飲食業の休廃業・解散は過去最多の
1,899件となりました。

初の緊急事態宣言で多くの飲食店が苦境に陥った
2020年の1,
733件を1割近く上回ったことになります。

倒産と休廃業・解散の件数を合計すると、
2022年は2,421
件で、2020年の2,575件、
2019年の2,433件に次ぐ3番目の高水準になります。

分かりやすく言えば、
倒産となると
キャッシュがショートするまで
経営して支払いが
出来なくなったり、
退店する際の原状復帰費用が払えなくなったり
します。

しかし廃業、休業とは
売り上げ不振以外の理由の「後継者不足や人材
不足」など

「人」に関わる理由によって廃業する方なども含まれます。

ケースとして多いのは、協力金等をもらって繋いできたが、今後は協力金が出ないの
で廃業を決めたというケースや、

協力金などによって若干余裕がある間に
店舗の原状復帰やスケルト
ンにする費用を
払って廃業しようという店舗が増えていると思われます。

今まで支払われてきた協力金によって
延命してきた店舗の休業がい
よいよ増えてきました。

2号店等の出店を考えている方は物件情報などに御注意ください。

 

インバウンドの影響

2022年10 月より外国人の個人旅行の受け入れや
ビザ免除措置の再開されたこ
とで増え続けています。

12月の訪日外国人の数137万人は、
コロナ前の19年比54.
2%にまで回復したことになります。

東アジア地域においては
韓国からの訪日外客数が11月から大幅に
増加したこと、
た、その他の地域においても
タイや米国等からの訪日外客数が回復
基調にあることが
今月の訪日外客数の押し上げ要因となりました。

19年12月には71万人が中国から来たが、
中国政府による海外
旅行の禁止から今年は3万人となりました。

マクドナルド、既往1年間で再々値上げ

日本マクドナルド株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼CEO:日色 保)
は、原材料価格の高騰や人件費、物流費、エネルギーコストなどの上昇、および為替
変動の影響を受け、

2023年1月16日(月)より全体の約8割の品目の値上げを行うと発表しました。

マクドナルドは22年9月30日(金)に値上げしたばかり。

ハンバーガーは150円から20円値上げして、170円となえいます。

22年年初は110円だったが、3月値上げで130円となり、9月値上げで150円となり、今
回で170円。1年以内に55%値上がりしたことになります。

マクドナルドは3月の値上げ以降も客数プラスが続いています。

直近の12月には客数102.7%、客単価112.1%で、売上高115.2%と言う結果。

マクドナルドは絶好調ですね。

ただ、マクドナルドの値上げは今後の飲食業の原価や光熱費が高止まりしたままとい
う事を示唆していると思います。

ちなみにマクドナルドのハンバーガーは1985年には230円でした。 

それが2000年になると平日は68円に一気に値下げ。

この頃から、
経済もデフレとなり
物価も賃金も中々上がらない
「失われた20年」などと言われました。

あれから、23年経過して170円になったという背景があります

この価格の推移をみても、日本人の給与水準が上がらない理由が隠れてそうですね。

最後に

ところで、8:2の法則ってお聞きになったことはありますか?

正確には78:22の法則ともいうのですが、
意味としては私達の取り巻く世界は不思議と、

この78:22の割合で成立しているものが多い

という内容です。

例えば

地球の海と陸の割合、
空気の窒素とそれ以外の割合、
肺呼吸と皮膚
呼吸の割合なども
この比率になっています。

ビジネスの世界でも良く言われていて、
飲食店に例えると店舗の利益の8割は2割の
優良顧客から生み出されている。

残りの8割の客は
値上げや提供時間に対して文句を言ったりするが

全体の2割の利
益しかない。

と言われたりします。

(パレートの法則)

話しはずれましたが
日本マクドナルドの創業者である藤田田さんは

この比率を活用
しサンキューセットを発売したと言われています。

ハンバーガーとポテト、ドリンクをセットにした390円のセットです。

このセットをワンコインの500円で購入した時に

500円-390円=110円ですが

390円と110円の比率は78:22という比率になり、

この比率を使って爆発的なヒットをさせたと言われています。

何か、神秘的な物を感じますよね

この事は、
藤田田著の「ユダヤの商法」と言う本に詳しく書かれて
いますので御参考にしてください。

今回は長文となりましたが
今年も毎月、
飲食業界ニュースをお送りしますので楽しみにしてください。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

ティーアップ 阿久津