飲食店が赤字になる3つの原因とは?【潰れる前にできる対策も紹介】

公開日: 2021年4月5日

「飲食店を開業したが、思ったように売上が増えない」

「店舗の将来が不安…潰れる前に対策できることはあるかな?」

店舗を開業したのはいいものの、思うような経営ができず、悩んでいる経営者は多いと思います。コロナの影響もあり、飲食業界は厳しい状況が続いています。今記事では飲食店の経営に悩んでいる方々に向けて

  • 赤字になる3つの原因
  • 潰れる前にできる3つの対策

について解説します。わざわざ開業した店舗を、どんなひとでも簡単に潰したくはありません。しっかりと赤字の原因を追求しつつ対策し、息の長い店舗運営をしていきましょう。

◆飲食店が赤字になる3つの原因

飲食店が赤字になる原因には、3つの原因があります。自分の店舗で当てはまれば、改善の余地があります。

 

【 原因①】売上が確保できていない

1つ目は「売上が確保できていない」です。売上に関する原因は下記の4つです。

 

1.客単価が低い

赤字の店舗にありがちな原因のひとつが顧客1人の売上に対する利益率が悪いケースです。コスパを重視するあまり、利益を得られず顧客を呼べば、呼ぶほど苦しくなります。

2・売上が足りない

単純に売上が足りない場合があります。売上が足りず、家賃や人件費に圧迫され赤字になってしまいます

3.商品やサービスの質の低下

原因が商品やサービスの質の低下であるケースも考えられます。商品やサービスに対する顧客満足度が下がり、売上が落ち、赤字になってしまうのです。

4.周辺環境の変化

周辺に競合店や、近くで大きな商業施設の建設があり、顧客の流れが変化してしまうケースも。その影響で来客数が減り、売上に影響してしまいます。

 

【原因②】コストがかかりすぎている

店舗は繁盛しているにもかかわらず、利益が少ない場合は人件費や食材料費、広告費がかかりすぎている可能性も

飲食店の経費は人件費食材料費の2つの割合が高く、この2つのコストを「FLコスト」と呼びます。60%が割合のボーダーラインと言われており、60%以下であれば経営が安定するといわれています。

また、赤字店は宣伝広告費を無駄に払っているケースがあります。グルメサイトやチラシ、雑誌などいろいろと手を出しすぎてはいませんか?成果があまりでてなければ、思い切って広告費を削ることも考えてみてはいかがでしょうか。

 

【原因③】手元に現金が少ない

手元に現金が少なく、資金繰りがうまくできていないケースがあります現金での支払いに追われ、赤字になる原因となります。

なぜ手元に現金がないとダメなのか?費用には現金でしか支払えないものがあり、それは「従業員の給与」「家賃」「食材などの取引先への支払い」があるからです。

資金繰りの計画が甘いと、給与の支払いや取引先への支払いに追われ、店舗の運営がうまく回らない状況になります。毎月支払いに追われ、手元に現金がどれくらいあるかわからない状態であれば、見直しが必要です。

 

◆潰れる原因は赤字ではなく、『運営資金不足』

多くの人が「店舗が潰れるのは、赤字が原因だ」と考えています。しかし、本当の原因は「店舗を運営する資金が不足するから」です。

つまり、家賃や食材を仕入れている業者に支払える現金を持っていれば、赤字であっても店舗は潰れません赤字であっても支払う現金があれば、潰れることはありません。

だからこそ、手元に運転資金を確保していくことが、店舗運営をしていく上で最重要です。

 

◆潰れる前にやっておきたい3つの対策

潰れてしまう前に行える対策はあります。下記を参考にして、しっかりとした対策をしてみてください。

 

【対策①】徹底したコストカット

対策の1つ目は「徹底したコストカット」です。開業前や開業して間もない場合、どこを削っていいかわからないとは思います。しかし事前の対策はできます。

例えば、開業にかかる資金です。家賃や食器、厨房機器、内装などのインテリアといった開業する前にかかるコストをカットし、現金として手元に残しておきましょう。

家賃であれば価格交渉しましょう。厨房機器であれば、購入するのではなくリースにし、費用負担を減らす工夫もできます。内装は業者にすべて任せるのでなく、DIYしてみましょう。無駄なコストを減らし、運転資金を確保しましょう。

 

【対策②】公的融資で運転資金を確保

対策の2つ目は「公的融資で運転資金を確保すること」です。潰れる原因は「店舗を運営する資金が不足するから」と前章でご説明しました。運転資金が確保できないと分かる前に、事前に公的融資で手元の運転資金を確保していくことをおすすめします。

融資を受ける時期は、開業前がおすすめです。理由は以下の3つです。

  • 開業時が1番融資が通りやすく、借りやすい
  • 開業時であれば、融資額も多く受けられる可能性が高い
  • リスクも少なく、必要なければ繰上げ返済も可

 

【対策③】リスクも考慮した資金計画を立てる

対策の3つ目は「リスクも考慮した資金計画を立てる」ことです。万が一のリスクも考慮したうえで、余裕のある資金計画を立てましょう。

潰れる店舗に共通する点は、資金計画があいまいで、見積もりが甘いケースが多くあります。

例えば

  • 事業計画を立てる段階で、運転資金までしっかりと見積もっていなかった
  • 開業時にコストをもう少し抑えられていたら
  • 運転資金がどれほど必要か正確に把握しておけばよかった

など、どんぶり勘定的な資金計画だったため、リスクに対応しきれず潰れてしまうのです。潰れず、長く店舗運営していくためにも、リスクも考慮した資金計画を立てましょう。

 

◆ まとめ

飲食店が赤字になる原因は下記の3つです

  1.  売上が確保できていない
  2.  コストがかかりすぎている
  3.  手元に現金が少ない

飲食店が潰れてしまうのは赤字が原因ではありません。手元に現金がなく、運営資金が払えなくなってしまうからです。

 

潰れる前にやっておきたい対策は下記の3つです。

  1.   徹底したコストカット
  2.   公的融資で運転資金を確保
  3.  リスクも考慮した資金計画を立てる

コロナ禍の中、居酒屋などは苦しんでいますが、焼肉店、ラーメン店、特徴のある店舗はそれほど落ち込んではいません。マスコミで言われているような飲食店は壊滅状態というようなネガティブな情報に惑わされないようにしましょう。

 

弊社ティーアップでは、店舗の運営についてご相談を承っております。

弊社は約300店舗の飲食店開業支援の実績がある、店舗経営サポートのプロフェッショナルです。どんな些細なことでも、ぜひ気軽にお問い合わせください。