【解体】店舗の退店時の原状復帰費用やスケルトン戻し費用にご注意

飲食店の出店に関しては景気の良し悪しに関わらず毎年多くの方が希望されます。

そして出店者が多数いると同時に退店者が多存在するというのも紛れもない事実です。

景気が良くなった訳では無いのに何故、出店したいという人が減らないのですか?とご質問を頂くことが良くあるのですが一言で言えば「飲食店の出店及び経営は簡単に見える」という事だと思います。

弊社には毎月沢山の飲食店出店に関する無料相談社者が来社するのですが初出店者の特徴として周りの方が苦労しないで上手く行ったという様な噂や都市伝説の様な物を信じて出店を決意するというパターンが非常に多いのです。

「1等立地じゃないのに、あいつ飲食店を開業して上手くいってるよな?」とか「先輩に聞いたら旨い料理出してれば絶対繁盛するから大丈夫って言われました」など根拠のない考え方やフィーリングで判断して出店してしまい飲食店の出店後、開業後に苦労して店舗運営が面白くなくなってしまうという方も非常に多く存在します。

◆出店時見落としがちな「原状回復費用」

初出店者に限らず飲食店出店者は出店費用を安く抑えたいと思うのが通常です。この出店費用以外で見落としがちな大きな出費項目があります。

それは退店時のスケルトン費用もしくは原状回復費用です。

これは皆さんの使用した厨房施設、エアコン、客席、トイレ、床、壁、天井を解体し店舗物件をスケルトンにする費用や皆さんが賃貸した時の状態に戻す費用の事を言います。

世間一般の常識から言えば借りた物件を元に戻すというのは当然のことかもしれませんが飲食店の退店時の状況を考えてみてください。退店すると言う事は通常で言えば業績不振もしくは経営状態が悪く店舗運営を継続する事が厳しいからこそ退店する訳です。もちろん繁盛していて手狭になったという場合もあるでしょうが普通は業績が悪いから店を手放すわけです。

こう言った場合は手元資金が乏しい場合が殆どです。

残った借金の返済

・スタッフの給与や雇用保険、労働保険など

・原材料などの業者への支払い

・光熱費などの支払い

などを行うと殆ど手元に資金は残らないのが通常です。

手元資金が乏しい状況の時に店舗をスケルトンにする費用や原状回復費用を負担させられたらどうでしょうか?居抜きで売れば良いという方もいるでしょうが居抜き物件として売れれば良いですが不採算の店舗を高額で買ってくれる人がいるのでしょうか?だからこそ飲食店出店者は万が一、退店する事になった場合のスケルトン費用も考えておくべきなのです。

◆実例で検証「原状回復が高額になる点」とは?

先日、「不採算店舗の撤退を手伝って欲しい」と連絡があり社長様と面談させて頂き現場を視察しました。

出店から10年経過していた店舗ですが当時のデザインも斬新で魅力のあるお店でしたし未だ使える物も沢山ありました。

収支の詳細をお聞きしましたら黒字化されている店舗でした。

ただその飲食企業様は10店舗以上の店舗を運営しており高収益店舗に人材を集中させる為に撤退するのだということ。

契約時に「本物件を原状回復しなければならない」という条件で契約している為、

その店舗のスケルトン工事見積もりを見せて頂いたいのですがナント!1200万円!

社長以下、役員の方々も困り果ていました。

そこで弊社は撤退のコンサルティングや今後のV字回復サポートなどを行うという事で御契約を頂き解体費用の見積もりを再度数社に依頼し取りなおしました。

まず、「なぜこのような高額な金額になったのか?」 徹底的に見直しました。

・広さ80坪以上であった点、

・造り込んだ外装であった為ただの解体だけでなく「回復」させるのにも費用がかかる点

・特殊なビルだった為条件が非常に厳しく、音の出でる解体の時間や解体方法も厳しい制限があった点、

・ビルオーナー専属の工事業者からの見積という点

が高額になる要素だとわかりました。

私達は、何とか費用を削減しながらも最短の工期で仕上げる方法を模索しました。

すると弊社取引先業者から上がってきた解体見積もりは800万円!もちろん解体工事項目は一緒です。

減額できた費用は400万円!差額400万円ですよ!

もちろん施設によっては指定業者があり弊社の様な会社が手出しできない場合もありますが解体工事や原状回復工事などは工事内容や項目を精査して適正価格にて解体工事を発注するようにしてください。

店舗の撤退と言うのは非常に悲しい事ですし撤退時の状況はバタバタしている事が多いので落ち着いて物事を考えられないかもしれませんが解体工事費用を支払ったら無一文になってしまったなどという事にならないように是非とも計画を立てて撤退スケジュールを組んでください。

弊社では新規の初出店者をサポートする事はもちろんのこと、飲食店舗の撤退や飲食店の売却、事業譲渡等のご相談にも乗らせて頂いております。

(お客様の債務状況、支払い条件等によってはお引き受けできない場合も御座います)

 

弊社は飲食店の初出店者に特化した出店サポート企業として10年目を迎えました。

今までにサポートして来た飲食店の出店数は270店舗を超えております。

この中で培った立地選定、業態選定、内装業者選定、事業計画立案などのノウハウを是非皆様にご活用頂きたいと考えております。

弊社は飲食業界に貢献して沢山の人が憧れる業界にしたいと心から思っております。