飲食店開業を希望して弊社にいらっしゃる方に「飲食店出店の動機」を聞くと、「子供の頃、ケーキ屋さんやパン屋さんになりたかったから」とか「レストランの店員さんが恰好良くて憧れたから」、「小さな頃、家族に初めて作った料理を皆が「おいしい」「おいしい」といってすごく喜んで食べてくれたことがキッカケです」、「初めてのアルバイトが近所の(飲食)店でやってみて楽しかったから」など飲食業に憧れや好印象を持ったことが理由という方が非常に多い。
ティーアップの理念にもあるように一般に飲食業は「ブラックだ」 「儲からない」 「きつい」 なんて色々と言われていますが、本当に魅力ある業界で人に喜びを与える事の出来る素晴らしい仕事だと思います。
しかし飲食店を出店して「自分の店を持つ」という夢は叶えたが、赤字続きで閉店という「失敗」をしている人も非常に多いのも事実です。
この数字を知っていますか?
『飲食店の何%が黒字だと思いますか?』
『正解は30%です。』
※『TKC経営指標』速報版(宿泊業、飲食サービス業) 調べ
(平成30年4月決算~平成30年6月決算)
http://www.tkc.co.jp/bast/disp_bast.asp?param=site:zenkokukai,gyosyu:insyoku
つまり世間一般では飲食店が10店舗あったら7店舗は赤字でこれが現実なんです!
大げさに言えば、飲食業未経験でも資金があれば「誰でも気軽に始められ」自分のお店を持つ事が出来てしまうのです。しかし現実は自分が生活していく為に必要な利益を出し、肉体的、精神的にもいわゆる健全な飲食店経営を継続していく事は非常に難しい仕事であると言えます。この厳しい状況下、それでも「飲食店を持つ」という覚悟を決めた方の為に役立つ情報を提供していきたいと思います。
飲食店経営のリスク回避
では「失敗しない飲食店経営」とはどのようにしたら良いのでしょう?業界の現状を知り、あなたのお店にとっての「リスク回避」の対策と計画を立てましょう。
オープン後に起こる「赤字経営の原因」は物件契約前に起きている?
では「失敗しない飲食店経営」とはどのようにしたら良いのでしょう?業界の現状を知り、あなたのお店にとっての「リスク回避」の対策と計画を立てましょう。
飲食業は「誰でも気軽に始められる」というのは事実ですが、そう簡単には儲けは出ません。飲食店経営は常に工夫をしないと「儲けが出しにくい」のが現状です。利益がでたとしても、その額は「想像していたよりかなり低かった」と言う人が殆どです。朝から晩までこんなに働いて「これ(しか残らない)?」とびっくりするでしょう。それは昨今の人件費や食材の高騰もありますが、オープンから3か月間はとにかく食材のロスや想定外の出費が非常費多いのです。
例えば、オープン当初はお客様に迷惑を掛けないようにアルバイトのシフトを多めにいれる。
来店して頂いたお客様に満足して頂くことはとても重要です。オープン1週間~2週間は慣れていない事もあり、人手確保は「必要経費」と考えても良いでしょう。しかし、全体の売上、経費をきちんと計画し、どこまでが「必要経費」でどこからが「過剰」となるのか?把握しておかなければ、いつまで経っても儲けは出ず、「赤字経営」となります。一番恐ろしいのは「赤字経営」が習慣化されることです。そしてこの根本的な原因に気付かず毎日懸命に働いてい
る。これは絶対避けなければなりません。オープン後に発生するこの「赤字経営」は、既にオープン前に原因があることが多いのです。
赤字となりうる原因例
① 家賃と売上のバランスが見合っていない
(例1)駅から徒歩1分で好立地だが、思うように売上か伸びない
駅周辺は人通りが多く賃料相場が高いというのが一般的ですが、地下1階や空中階等店舗の視認性が悪い場合や生活動線に入っていなかったりと決して好立地ではないにもかかわらず、売上計画の予測を高く見込過ぎて計算している場合がある。
(例2)希望する売上に対して席数や店舗の面積などに限度がある
客単価と席数が合っていない。
② 店舗の中に死角が多い
(例1)従業員を多く配置しなければならないレイアウトになっている
わかりやすい例を挙げると、1階が7坪の厨房とカウンター,2階が7坪のテーブル席になっている一軒家の物件ですと同じ14坪のワンフロアーの物件に比べて2階の様子が分かりにくいので、より人員が必要というのは想像しやすいですよね。
では、同じ14坪のワンフロアーの物件だけど、真ん中に躯体柱(建物を支える柱)と仕切り壁がある場合はどうでしょう?
上記の一軒家の構造と同じように死角が多く、人員が多く必要となるでしょう。アルバイトを増やさざるを得ないテーブルのレイアウトになっていたり、厨房の配置が効率を悪くしている原因だったり、そもそも死角が多い物件の地型であったりする場合があります。
※物件を借りる前にこの点に気づき、事業計画の中に人件費を見込んだ上で、物件を借りるのであれば対策が打てますが、まったく考えていなかったとなると、人件費が予定より多くかかってしまったり、十分なサービスが提供できなかったりと、後々問題になってきます。
③ 売上に対して、月々の返済が重すぎる
上記①~③は物件を決定する前に回避できる事項ですので、是非注意して頂きたいと思います。
リスク回避の方法
① 家賃と売上のバランスが見合っていない
家賃が周辺の相場である場合、あなたの事業に見合っているのか?どうかを判断する必要があります。これを見余ると出店後、こんなはずではなかったとなるわけです。まず、事業計画の「月次事業計画」に落とし込むことです。この事業計画については後程詳しく説明しますが月々の事業計の売上予測に対して大まかな経費と原価から損益分岐点を導きます。損益分岐点とは、売上と原価+経費が同じになることです。※飲食店の計算においては、原価+経費として考えた方が後々理解しやすいです。この売上が損益分岐点を上回ると黒字になり、下回ると赤字ということになります。まずは、損益分岐点の金額を売上計画から導いた売上予測から「利益」を算出し判断しましょう。
② 店舗の中に死角が多い店舗とは?
例えば、下の図面のように中央に躯体柱が存在する物件の場合は、厨房からテーブル席がほとんど見えず、死角が非常に多い。
オープンキッチンの店舗とは違い、ホールスタッフ1名は常に必要なレイアウトである。
③ 皆さんは、味は好評でお店はいつも一杯なのに、なぜか儲かっていない(利益のでにくい)店が存在するのはご存知ですか?
(例1)駅から徒歩1分で好立地だが、思うように売上か伸びない
駅周辺は人通りが多く賃料相場が高いというのが一般的ですが、地下1階や空中階等店舗の視認性が悪い場合や生活動線に入っていなかったりと決して好立地ではないにもかかわらず、売上計画の予測を高く見込過ぎて計算している場合がある。
(例2)希望する売上に対して席数や店舗の面積などに限度がある
客単価と席数が合っていない。
(例1)従業員を多く配置しなければならないレイアウトになっている
わかりやすい例を挙げると、1階が7坪の厨房とカウンター,2階が7坪のテーブル席になっている一軒家の物件ですと同じ14坪のワンフロアーの物件に比べて2階の様子が分かりにくいので、より人員が必要というのは想像しやすいですよね。
では、同じ14坪のワンフロアーの物件だけど、真ん中に躯体柱(建物を支える柱)と仕切り壁がある場合はどうでしょう?
上記の一軒家の構造と同じように死角が多く、人員が多く必要となるでしょう。アルバイトを増やさざるを得ないテーブルのレイアウトになっていたり、厨房の配置が効率を悪くしている原因だったり、そもそも死角が多い物件の地型であったりする場合があります。
※物件を借りる前にこの点に気づき、事業計画の中に人件費を見込んだ上で、物件を借りるのであれば対策が打てますが、まったく考えていなかったとなると、人件費が予定より多くかかってしまったり、十分なサービスが提供できなかったりと、後々問題になってきます。
上記①~③は物件を決定する前に回避できる事項ですので、是非注意して頂きたいと思います。
① 家賃と売上のバランスが見合っていない
家賃が周辺の相場である場合、あなたの事業に見合っているのか?どうかを判断する必要があります。これを見余ると出店後、こんなはずではなかったとなるわけです。まず、事業計画の「月次事業計画」に落とし込むことです。この事業計画については後程詳しく説明しますが月々の事業計の売上予測に対して大まかな経費と原価から損益分岐点を導きます。損益分岐点とは、売上と原価+経費が同じになることです。※飲食店の計算においては、原価+経費として考えた方が後々理解しやすいです。この売上が損益分岐点を上回ると黒字になり、下回ると赤字ということになります。まずは、損益分岐点の金額を売上計画から導いた売上予測から「利益」を算出し判断しましょう。
② 店舗の中に死角が多い店舗とは?
例えば、下の図面のように中央に躯体柱が存在する物件の場合は、厨房からテーブル席がほとんど見えず、死角が非常に多い。
オープンキッチンの店舗とは違い、ホールスタッフ1名は常に必要なレイアウトである。